
なぜ足場代は高いのか?塗装工事に不可欠な4つの理由と費用を抑えるコツ

住宅の屋根や外壁の塗装工事を検討する際、見積書を見て「足場代が意外と高い」と感じる方は少なくないと思います。
とはいえ、足場には塗装の仕上がりと家の寿命を左右する、大変重要な役割があります。
この記事では、足場の役割から費用相場、そして足場費用を安全に節約するコツについて解説します。
塗装工事における「足場」役割
外壁・屋根塗装における「足場」とは、建物の周囲に鉄パイプや専用の部材を組み上げて作る、高所作業を安全に行うための仮設の作業台や通路のことです。
一般的には「クサビ式足場(ビケ足場)」と呼ばれる、ハンマーで部材を連結して固定するタイプが主流です。
なぜ、塗装をするだけなのにこれほど大掛かりな設備が必要なのでしょうか。
それには4つの理由があります。
1. 職人の安全確保と墜落防止
塗装職人は、地上から数メートル、時には10メートル近い高さで作業を行います。
労働安全衛生法では、2メートル以上の高所作業において、安全に作業ができる足場を設置することが義務付けられています。
(法令検索サイト 労働安全衛生規則 第518条、第563条 )
足場があることで、足元が安定します。
それにより、職人は集中して丁寧に塗装することができ、重大な落下事故を防ぐことができます。
2. 作業精度の向上(塗装品質の確保)
塗装は単に色を塗るだけではありません。
ひび割れの補修(クラック処理)や、古い塗膜を削り取る作業など、力を入れる作業が多く含まれます。
足場が不安定だと、これらの下地処理がおろそかになり、数年で塗装が剥がれる原因となります。
「しっかりした足場は、高品質な仕上がりの前提条件」なのです。
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3. 材料や工具の運搬・保管
塗装には重い塗料缶や高圧洗浄機、数種類のローラーや筆が必要です。
これらを常に手元に置き、スムーズに移動できるスペースがあることで、工期の短縮と正確な作業が可能になります。
4. 近隣への飛散防止

足場には「飛散防止ネット(メッシュシート)」を張り巡らせます。
これは、高圧洗浄時の水しぶきや、スプレー塗装時の塗料が隣の家や車に飛び散るのを防ぐためのものです。
つまり、足場は「安全」「品質」「近隣配慮」という3つの観点から、塗装工事に不可欠な設備といえます。
足場費用の相場はいくらなら「妥当」なのか
足場費用は、見積書の中で「仮設工事」や「足場架け払い」という項目で計上されます。
足場面積の計算方法
足場は外壁に密着して建てるのではなく、作業スペースを確保するために外壁から少し離して設置します。
そのため、足場の面積は「外壁の面積」よりも一回り大きくなります。
- 計算式: 足場架面積 = [建物の外周 + 8m] × 高さ
※一般的な目安として、外壁面積の約1.2〜1.3倍程度になります。
足場費用の目安
- 平米単価: 600円〜1,000円 / ㎡(飛散防止ネット込み)
- 30坪・2階建ての総額: 15万円〜25万円前後
立地条件(隣家との隙間が狭い、特殊な形状、3階建てなど)によっては、部材の運搬や組み立てに手間がかかるため、25万円〜30万円程度に上昇することもあります。
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「足場は工事で一番高い」は本当か?
よく「足場代が一番高い」と言われることがありますが、実際の総工費のバランスを見ると少しイメージが異なります。
30坪から40坪の住宅で、外壁と屋根を同時に塗装した場合の総工費は、一般的に80万〜140万円前後です。その内訳を見てみましょう。
表からわかる通り、足場代は全体の約1.5割〜2割程度、塗料代や人件費に次ぐ割合となっています。
足場代は「一番高い項目」というよりは、「削ることができない大きな固定費」と捉えるのが正確です。

外壁と屋根の「同時施工」は足場代の節約になる
ここまでで、足場そのものの単価を極端に下げたり、省略したりすることは、安全面・品質面・法令遵守の観点から避けるべき、ということはご理解いただけたかと思います。
しかし、賢く工事を計画することで、足場費用を大幅に削減できる方法があります。
最も効果的な方法は「 外壁と屋根の塗装を同時に行う」こと
別々に工事をした場合
例えば、今年は予算がないから「外壁」だけ塗り、5年後に「屋根」を塗るとします。
- 1回目(外壁): 足場代 20万円 + 塗装代
- 2回目(屋根): 足場代 20万円 + 塗装代
- 合計の足場費用:40万円
同時に工事をした場合
一方で、外壁と屋根を一度にまとめて施工すれば、足場を組むのは1回で済みます。
- 同時施工: 足場代 20万円 + 外壁塗装代 + 屋根塗装代
- 合計の足場費用:20万円
このように、同時施工を選択するだけで、将来的にかかるはずだった足場代20万円をそのまま浮かせることができるのです。
これが塗装業界において「屋根と外壁はセットがお得」と言われる最大の理由です。
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安すぎる足場見積もりには要注意
見積比較の中で、他社より極端に足場代が安い、あるいは「足場代無料」と宣伝する業者に出会うことがあります。
しかし、これには注意が必要です。
「足場無料」の裏側
足場には部材の維持費、運搬トラックの費用、組み立てる職人の人件費が必ず発生します。
これを「無料」にするということは、他の「塗料代」や「人件費」に上乗せされているか、あるいは安全基準を無視した危険な足場を組まれるリスクがあります。
施主への影響
足場代を削るために無理な工期を組んだり、飛散防止シートを省略したりすれば、騒音や塗料飛散でご近所とトラブルを抱えてしまうことにつながりかねません。
足場代については、安さを追うのではなく適正価格で、しっかりとした足場を組んでもらうことが、家とみなさまの暮らしを守るための近道です。
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賢い選択で見積書をチェックしましょう
足場は、大切な住まいを近隣とのトラブルなく、塗りなおすために欠かせないものであることがおわかりいただけたでしょうか。
もし今、お手元に塗装工事の見積書をお持ちでしたら、まずは「足場」「仮設工事」という項目を探してみてください。
そして、その金額が妥当かどうか?と不安を少しでも感じられたら、ぜひグローリーからも見積りを取っていただけたらと思います。
お見積りは無料です。どうぞお気軽にご相談ください。




